「第九」の歴史に新たなページが加わります。
しかも、1ページだけではありません。
[UTAU DAIKU]は、日本とオーストリアの友好を、音楽交流を通して深めることを目指した新しいコンサートイベントです。
第1回は、[東日本大震災復興支援プログラム]として、ウィーン少年合唱団と南相馬市の少女合唱団MJCアンサンブルがウィーン楽友協会で再演を果たします。
2012年5月。来日中だったウィーン少年合唱団は、過密なツアースケジュールのなか、復興支援の一環としてMJCアンサンブルとミニコンサートを開催。
「その時の感謝の気持ちを、ウィーンまで届けに行きたい」というMJC側の強い想いから、
この度、MJCアンサンブル初のウィーン公演、そしてウィーン少年合唱団との再演が実現しました。
それだけではありません。その想い(復興支援に対する感謝の気持ちを伝えたい)に賛同した、東北各地の合唱ファンの皆さんが特別参加を決定。
日本とオーストリアから著名なソリストやオーケストラ、合唱団や演奏家、そして約300人の一般合唱団の皆さんも参加して、
参加者全員で平和と復興の象徴の曲、ベートーヴェン「交響曲第9番(第九)」を歌います。
一般合唱団の皆さんは、日本における「第九」合唱の第一人者ばかり。「第九」の本場ウィーンに彼らの歌声が鳴り響きます。
また、ウィーン少年合唱団が「第九」を歌うのは、500年を超える合唱団の歴史上初めてのこと。
[UTAU DAIKU]は、今まで誰も聴いたことのない天使の歌声が聴ける
記念すべきコンサートイベントでもあるのです。
入場料の一部は、日本大震災遺児等支援義損金として、東北各地の被災地へと寄付いたします。
[UTAU DAIKU]の見どころ
ウィーン少年合唱団と南相馬市の少女合唱団MJCアンサンブルが、再演を果たします。
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団の本拠地、ウィーン楽友協会が舞台です。
日本における「第九」合唱の第一人者である一般合唱団の皆さんが、300人以上参加します。
参加者全員で平和と復興の象徴の曲、ベートーヴェン「交響曲第9番(第九)」を歌います。
ウィーン少年合唱団が1498年の創設以来、歴史上初めて「第九」を歌う記念すべき一日です。
なぜ、「第九」なのか
[UTAU DAIKU]は、日本とオーストリアの友好を、音楽交流を通して深めることを目指してはじまりました。国境も言語も関係なく、プロとアマチュアの垣根も超えて、新しい市民レベルでの音楽交流を実現するためには、すべての人々が共有できる音楽的な“何か”が必要です。そこで、私たちが選んだのが「第九」でした。
戦後、日本では「第九」が年末に盛んに演奏されるほど愛され、「聴くだけではなく、ともに歌う」という日本独自の文化も確立されました。全国各地で「第九」演奏会が継続的に開かれており、現在では日本の「第九」合唱ファンは約20万人と言われています。
オーストリア・ウィーンは、言うまでもなく「第九」の生まれ故郷であり、今ではその生まれ故郷の象徴を超えて、ヨーロッパ全体を象徴する「欧州の歌」として、欧州評議会と欧州連合に採択されています。(第四楽章「歓喜の歌」)
日本とオーストリアの人々が一つにつながるための曲として、「第九」以上にふさわしいものは、私たちにはないように思われました。
さらに、平和と復興の象徴として演奏されてきた歴史から、第1回のテーマである[東日本大震災復興支援プログラム]としても、「第九」はふさわしい曲と言えるでしょう。[UTAU DAIKU]から、日本とオーストリアの友好が、より深まっていくことを願っています。